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AppleScriptの穴
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AppleScriptの穴

Useful & Practical AppleScript archive. Click '★Click Here to Open This Script' Link to download each AppleScript

投稿者: Takaaki Naganoya

iWork Appsがバージョン12.0にアップデートでselection動作正常化

Posted on 4月 9, 2022 by Takaaki Naganoya

昨日、iWork Apps(Keynote、Pages、Numbers)がVer.12.0にバージョンアップしていました。

AppleScript系ではgetコマンドが追加(Keynote、Pages)されたぐらいですが、これによって「selection」の動作がまともになりました。

前バージョンのアップデートで「スライド単位の選択」がselectionで取れなくなったことで、「何か変更しようとしている最中なんだろう」とは思っていました。予想どおりです。selection動作の空白期間を置かず、前バージョンの段階で実装されていたらもっとよかったのですが。

AppleScript対応アプリケーション、スクリプタブルなアプリケーションの世界観は、小さい世界観のものから大きい世界観のものまでいろいろです。

小さい世界観1(一番小さい):
アプリケーション起動、バージョン確認、書類のオープン、書類の印刷、アプリケーションの設定情報の確認

小さい世界観2:
小さい世界観1+アプリケーション固有のコマンドの実行

小さい世界観3:
小さい世界観2+書類やデータ作成のための機能、選択中のデータをおおまかに取得する機能
Keynote v11.xはここ

小さい世界観4:
小さい世界観3+書類上のオブジェクト作成/改変機能、選択中のデータやオブジェクトへの参照を取得する機能
Keynote v12.xはここ? まだ、Chart作成などで未サポートのグラフ形式などもあり、不完全

大きい世界観:
小さい世界観4+書類上のオブジェクトの多数を作成/改変する機能
Adobe InDesign、Word、Excel、PowerPoint、Pixelmator Proなど。かつての(v5ぐらいの)Pagesはここにいた

Keynoteでselectionを試してみたところ、何か書類上のオブジェクトを選択してselectionを実行すると、オブジェクトへの参照を(複数、リスト形式で)取れます。オブジェクトを選択した状態でなければ、書類上のどのスライドを表示中かというスライドへの参照が取得できるようです。

Keynoteにおける処理の自由度は大幅に上がりました。選択中のテキストボックスを取得できれば、その中に含まれるテキストなり書式つきテキストを取得して、書き直し、元のテキストボックスに書き戻すことができます。

選択中のイメージを取得できれば、その画像のパスを求めるかあるいはファイル名を求めて、オリジナルの画像ファイル(書類内に格納された画像、外部に存在する画像かはやってみないと)を画像フィルタ処理などを行って書き戻すといった処理が行いやすくなります。以前までのバージョンでは、選択した画像をいったんコピーしてクリップボードに格納し、そのクリップボード内の画像に対して画像処理していました。

Pagesでも、さまざまなオブジェクトへの参照がselectionによって取得できますが、あいかわらず「ページ」という概念があるんだかないんだか不明で、アプリケーションの根幹にかかわる部分なのでいまひとつ気軽に言えないところではあります。

Posted in news | Tagged 10.15savvy 11.0savvy 12.0savvy Keynote Numbers Pages | Leave a comment

なんであのアプリケーションをテーマにしないの? 集

Posted on 4月 8, 2022 by Takaaki Naganoya

むやみに、衝動的に本を書いているように見えるPiyomaru Software。同時にいくつも作っていると、たまたま仕上がりが近い時期に集まることはあります。

そんな中、企画を検討しては「テーマをまとめようがない」といった、企画倒れになったものもいくつもあります。

Numbers

たぶん、一番ユーザー側が求めているのが、Numbersの自動化(たぶん)。しかし、Numbers自体の機能が素朴なので、Numbers書類からデータを取得したら、あとはScripter側で「配列データ」として処理しまくる、Cocoa Scriptingの見本市みたいな内容になるでしょう。実際そうなので。

AppleScriptから操作したら関数が増えるに違いない、といった「誤った期待」を抱いている人が多そうなので困り物。Excelとは完全に別モノなのにExcelと同じことをさせたがる人多数。

Numbers向けに意味があって有用なScriptを組むには、「ほとんどの処理を自前で書いてしまえる」ほどの腕前が必要になります。それは、ちょっと説明とかいうレベルではなくなってしまいますよね。

Pages

iWork系アプリケーションの中で、ユーザーから一番理解されていないアプリケーション。そして、Pages自体の機能も中途半端な印象。

おしゃれワープロなのか、DTPアプリケーションもどきなのか。そして、ページ単位の編集能力がないという理解不能な機能。

PagesのScriptingなんて説明する前に、「Pagesとはどういうアプリケーションで、何ができるのか」を説明する必要がある状態。個人的な利用率が上がっているので、悪いアプリケーションではないと思いつつも「それ、InDesignだったらいらない苦労なんじゃね?」と指摘されると何も言えない。

Pixelmator Pro

いろいろ考えてみたものの、これもやはりPixelmator Proでどういう結果を得るためにはどう操作したらといった「逆引き操作辞典」みたいな内容が最初にあるべき。このアプリケーションは、まずマニュアルがあるべき。使い始めると、意外と癖が強くて試行錯誤を余儀なくされる。

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新発売:AppleScript基礎テクニック集(2)〜tellブロックの整理

Posted on 4月 8, 2022 by Takaaki Naganoya

電子書籍の新刊を発売しました。新シリーズ「AppleScript基礎テクニック集」の第2巻、「tellブロックの整理」です。PDF 36ページ、掲載Scriptアーカイブつき。

→ 販売ページ

本書は、AppleScriptのプログラムの7割以上を占めると言われている、tellブロックの記述や整理方法についてまとめています。tellブロックの書き方が楽になれば、すなわちプログラムの7割以上の部分を楽に書けるともいえます。

tellブロックの記述は、AppleScriptのプログラミングにおいて、決して避けては通れない基礎テクニックなのです。

tellブロック

tellブロックの基本構造
省略表記が可能
省略表記の自動判別+自動展開
1行にまとめることも可能
変数, propertyに入れて指定
tellブロックにof itを補う必要があるケースも
it, me, AppleScript
tellブロックの分割
オブジェクト階層をサブルーチンに渡す
ちょっと凝ったtellブロック

GUI Scriptingにおけるtellブロック

画面上のGUI部品を強引に操作するGUI Scripting
手軽,遅い,tell文が深いGUI Scripting
tell文のネスティングを浅く書く工夫

同一アプリケーションの異なるバージョンへのtell

対象アプリケーションの指定方法
アプリケーションの存在確認
アプリケーションのバージョンを検出
Spotlightでアプリケーションを検索
ご参考:Spotlight検索ライブラリをインストール
Spotlightで同じ名前のアプリケーション情報を取得
対象アプリケーションを名前以外で指定

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AppleScript最新リファレンス 改訂検討

Posted on 4月 7, 2022 by Takaaki Naganoya

「AppleScript最新リファレンス」は、Piyomaru Softwareでいうところの「広辞苑」「大辞典」みたいなもので、改訂しようとすると、おおごとになってしまいます。

単純にページ数だけならこれよりも巨大な本というのは割とあるんですが、要素が多くて、作るのに「決死の覚悟」が必要な1冊です。

その下に中辞典とかポケット辞典みたいな本があって、細かいテーマごとに最新のアップデートを行なっています。近頃では、「ランタイム環境」ごとの挙動の違いであるとか、制限事項といったものをまとめてみたのが割と「最新リファレンス」改訂を意識した動きです。


▲「やる必要がありそうなもの」をリストアップするとこのぐらいに。Notarization、やったことがないんですよねー。そして、やることが多すぎて嫌気が差してアップデートが頓挫するという….

何回か、最新リファレンスの改訂を思い立ったことはありますが、当時のmacOSがとても目も当てられない状況だったりして(macOS 10.13とか)、表紙だけ作ってみたり、試作品を作ってみては「いかがなものか」と見送ってきた経緯があります。

また、Cocoa Scripting Courseは「最新リファレンス」のために準備した原稿を流用して作っています。「最新リファレンス」の更新に頓挫していなければ、Cocoa Scripting Courseは出てこなかったことでしょう。

一応、理想というか妄想に近い「目標」を立てて、そこに向けて調整したり妥協したりして、たどり着く場所に漂着するというところなんでしょう。

割と「ハウツー要素」とか「入門向け要素」については別の本に肩代わりさせていますし、巨大なテーマであった「Cocoa Scripting」はCocoa Scripting Courseとして独立。OSのアップデートによる変化とか、Scriptの利用・実行環境について注目したり(WebブラウザScripting本で着手)、正直なところ500ページを超える規模の本をそうそう作っていられま…..

作っていますね(汗)。

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新発売:AppleScript基礎テクニック集(1)〜間接指定

Posted on 4月 6, 2022 by Takaaki Naganoya

電子書籍の新刊を発売しました。新シリーズ「AppleScript基礎テクニック集」の第1巻、「間接指定」です。PDF 36ページ、掲載Scriptアーカイブつき。

1年に15冊も書いていると、割とPiyomaru Softwareの電子書籍も数が増えてきまして……何がどういう人向けのものなのか、おおまかなマップを示してほしいという話を聞くようになりました。

「基礎」とはいっても、入門者が読むような内容ではなく、脱・初心者とか中級者(とりあえず、目的のScriptを組めるレベル)向けといったところでしょうか。

目次:

間接指定

直接指定と間接指定
処理データの間接指定(配列から指定)
Unicode文字の間接指定
date(日付)オブジェクトの間接指定
ファイルパスの間接指定
参考資料:path to で指定できるパラメータ
音声読み上げキャラクタの間接指定
実行Scriptの間接指定
コマンドの間接指定
実行ハンドラ(サブルーチン)の間接指定

間接指定の導入実例

間接的に表同士の重なりを検出
間接的に表同士の重なりを検出
間接的にチェック範囲を検出
直接指定から間接指定に書き換えた結果
実際のScript

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Keynoteの最前面の書類の現在のスライド上の表オブジェクトの重なり合い(2つ以上対応)を検出 v3

Posted on 4月 5, 2022 by Takaaki Naganoya

Keynote書類の現在のスライド(ページ)上に存在する表オブジェクトの重なり合いを検出するAppleScriptです。

前バージョンでは、複数の表オブジェクトが配置されていると、表オブジェクトの位置情報と大きさから生成したNSRect同士の重なりチェックを行なった際に、同じ表同士の重なりチェックも行なっていたので、

複数の表が存在していると、もれなく「重なっている」という警告が出てくるものでした。

本バージョンでは、同じ表同士を重なりチェックしないようにとか、1×3と3×1という「同じオブジェクト同士の重なりチェックを2度行っている」ようなものを排除しています。

今度の順列組み合わせパターン生成ルーチン「retPairPermutationsWithoutSelfCollision」では、これらのパターンを除去しています。

{{1, 2}, {1, 3}, {1, 4}, {1, 5}, {2, 3}, {2, 4}, {2, 5}, {3, 4}, {3, 5}, {4, 5}}

↑余計な組み合わせパターンは生成されなくなりました。

実際に本Scriptを用いて(複数ページ対応板)、121ページ分の表の重なり合わせチェックを行なってみたところ、M1 Mac miniで3.4秒程度です。

–> Watch Demo Movie


▲重なり合わせ判定:なし


▲重なり合わせ判定:あり


▲重なり合わせ判定:なし


▲重なり合わせ判定:あり(400%拡大表示)


▲重なり合わせ判定:あり(75%拡大表示)

本Scriptの完全版を「AppleScript基礎テクニック集(1)〜間接指定」に収録しています。

AppleScript名:現在のスライド上の表オブジェクトの重なり合い(2つ以上対応)を検出 v3.scptd
—
–  Created by: Takaaki Naganoya
–  Created on: 2022/04/03
—
–  Copyright © 2022 Piyomaru Software, All Rights Reserved
—

use AppleScript version "2.4" — Yosemite (10.10) or later
use framework "Foundation"
use scripting additions

tell application "Keynote"
  tell front document
    set docHeight to height
    
    
tell current slide
      set tList to every table
      
      
if length of tList < 2 then return false –複数の「表」がなかったら衝突は発生していない
      
      
–表の座標とサイズによりNSRectangleを作成する
      
set bList to {}
      
      
repeat with i in tList
        set j to contents of i
        
        
tell j
          set {xPos, yPos} to position
          
set aWidth to width
          
set aHeight to height
          
          
set aRect to makeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight) of me
        end tell
        
        
set the end of bList to aRect
      end repeat
      
      
–作成したNSRectangleの順列組み合わせペア・パターンを作成して、NSRectangle同士の衝突判定を順次行う
      
set aLen to length of bList
      
set permuList to retPairPermutationsWithoutSelfCollision(aLen) of me
      
set corruptList to {}
      
      
repeat with i in permuList
        copy i to {i1, i2}
        
set rectRes to detectRectanglesCollision(item i1 of bList, item i2 of bList) of me
        
if rectRes = true then return true –表同士の衝突が発生している
      end repeat
      
      
return false –表同士の衝突は発生していない
    end tell
  end tell
end tell

on makeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight)
  return current application’s NSMakeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight)
end makeRect

–NSRect同士の衝突判定
on detectRectanglesCollision(aRect, bRect)
  set a1Res to (current application’s NSIntersectionRect(aRect, bRect)) as {record, list}
  
set tmpClass to class of a1Res
  
  
if tmpClass = record then
    –macOS 10.10, 10.11, 10.12
    
return not (a1Res = {origin:{x:0.0, y:0.0}, |size|:{width:0.0, height:0.0}})
  else if tmpClass = list then
    –macOS 10.13 or later
    
return not (a1Res = {{0.0, 0.0}, {0.0, 0.0}})
  end if
end detectRectanglesCollision

–1から任意の数までのアイテムで、2個ずつの組み合わせのすべての順列組み合わせパターンを計算して返す
–ただし、1×1とか2×2などの同一アイテム同士の掛け合わせを除去するものとする
on retPairPermutationsWithoutSelfCollision(aMax)
  set aList to {}
  
  
repeat with x from 1 to aMax
    repeat with xx from 1 to aMax
      if x is not equal to xx then
        
        
set tmpItem to {x, xx}
        
set a2List to sort1DNumList(tmpItem, true) of me
        
        
if {a2List} is not in aList then
          set the end of aList to a2List
        end if
      end if
      
    end repeat
  end repeat
  
  
return aList
end retPairPermutationsWithoutSelfCollision

–1D List(数値)をsort / ascOrderがtrueだと昇順ソート、falseだと降順ソート
on sort1DNumList(theList as list, aBool as boolean)
  tell current application’s NSSet to set theSet to setWithArray_(theList)
  
tell current application’s NSSortDescriptor to set theDescriptor to sortDescriptorWithKey_ascending_(missing value, aBool)
  
set sortedList to theSet’s sortedArrayUsingDescriptors:{theDescriptor}
  
return (sortedList) as list
end sort1DNumList

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Keynoteの最前面の書類の現在のスライドで、表オブジェクトの重なり合い(2つ以上対応)を検出 v2

Posted on 4月 3, 2022 by Takaaki Naganoya

Keynote書類の現在のスライド(ページ)上に存在する表オブジェクトの重なり合いを検出するAppleScriptです。

Cocoa Scripting Course #4のチェックを行なっていたら、表オブジェクトが重なり合っていたページがあってヘコみました(再チェック中です)。

これを自動でチェックするためのAppleScriptを書いてみました。とりあえず、現在表示しているスライド(ページ)を対象に。最終的には、開始と終了のスライドの番号を与えておくと、その間のスライドをすべてチェックできるとよいでしょう。

CocoaのNSRect同士であれば、重なり合いを検出できるので大変便利です。Keynote上の表オブジェクトから、位置情報と大きさの情報を取得すれば、簡単に目的のデータ(配列に入れたNSRect)を作れることでしょう。

ただし、NSIntersectionRectでNSRect同士の衝突検出を行えるとしても、1対1でしかチェックできないようなので、検出された表同士のすべての衝突チェック組み合わせを行うべく、順列組み合わせペア・パターンを計算する部品を急遽作って(以前作った、Permutation計算とは仕様が違うので)、2つずつ表(から作ったNSRect)を取り出して矩形座標の衝突判定を行なっています。

Keynoteの座標系は「左上」が原点座標で、Cocoaの座標系は左下のはずで….macOS 12で左上になったという話もありますが、実戦投入してみたら衝突が発生していないスライドでも衝突が検出されていたので、このあたり修正する必要があるかもしれません。

Keynoteのスライド上の表の配置状況をCocoaのNSRectで表現し、デバッグ用に画像で表示させてみました。重なりをシミュレーションするだけなら、とくに問題はなさそうです。

→ 原因がわかりました。表の座標とサイズから作ったNSRect同士を重なり合い計算するための、順列組み合わせパターン計算ルーチンで1×1とか2×2とかの「同じNSRect同士」の重なりを計算するようなパターンまで出力していたのが原因です。

つまり、現状では「複数の表オブジェクトが入っているスライド」を検出するだけの計算を行なってしまっているようです。

--> {{1, 1}, {1, 2}, {1, 3}, {1, 4}, {1, 5}, {2, 1}, {2, 2}, {2, 3}, {2, 4}, {2, 5}, {3, 1}, {3, 2}, {3, 3}, {3, 4}, {3, 5}, {4, 1}, {4, 2}, {4, 3}, {4, 4}, {4, 5}, {5, 1}, {5, 2}, {5, 3}, {5, 4}, {5, 5}}

と計算してしまうところを、

--> {{1, 2}, {1, 3}, {1, 4}, {1, 5}, {2, 1}, {2, 3}, {2, 4}, {2, 5}, {3, 1}, {3, 2}, {3, 4}, {3, 5}, {4, 1}, {4, 2}, {4, 3}, {4, 5}, {5, 1}, {5, 2}, {5, 3}, {5, 4}}

のように、同じアイテム同士の組み合わせになるパターンだけを除外してあげればよかったわけです。自分で資料を作ってみてわかりました。

あとは、3×5と5×3は計算としては同じ意味なので、こういう重複パターンを除去してあげる必要があるのですが…重なりの「個数」を数えるのであるのであればともかく、重なりを「検出」するだけなら重複除去まではする必要がないでしょう。

AppleScript名:現在のスライド上の表オブジェクトの重なり合い(2つ以上対応)を検出 v2.scptd
—
–  Created by: Takaaki Naganoya
–  Created on: 2022/04/03
—
–  Copyright © 2022 Piyomaru Software, All Rights Reserved
—

use AppleScript version "2.4" — Yosemite (10.10) or later
use framework "Foundation"
use scripting additions

tell application "Keynote"
  tell front document
    tell current slide
      set tList to every table
      
      
if length of tList < 2 then return false –複数の「表」がなかったら衝突は発生していない
      
      
–表の座標とサイズによりNSRectangleを作成する
      
set bList to {}
      
      
repeat with i in tList
        set j to contents of i
        
        
tell j
          set {xPos, yPos} to position
          
set aWidth to width
          
set aHeight to height
          
set aRect to makeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight) of me
        end tell
        
        
set the end of bList to aRect
      end repeat
      
      
–作成したNSRectangleの順列組み合わせペア・パターンを作成して、NSRectangle同士の衝突判定を順次行う
      
set aLen to length of bList
      
set permuList to retPairPermutations(aLen) of me
      
set corruptList to {}
      
      
repeat with i in permuList
        copy i to {i1, i2}
        
set rectRes to detectRectanglesCollision(item i1 of bList, item i2 of bList) of me
        
if rectRes = true then return true –表同士の衝突が発生している
      end repeat
      
      
return false –表同士の衝突は発生していない
    end tell
  end tell
end tell

on makeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight)
  return current application’s NSMakeRect(xPos, yPos, aWidth, aHeight)
end makeRect

–NSRect同士の衝突判定
on detectRectanglesCollision(aRect, bRect)
  set a1Res to (current application’s NSIntersectionRect(aRect, bRect)) as {record, list}
  
set tmpClass to class of a1Res
  
  
if tmpClass = record then
    –macOS 10.10, 10.11, 10.12
    
return not (a1Res = {origin:{x:0.0, y:0.0}, |size|:{width:0.0, height:0.0}})
  else if tmpClass = list then
    –macOS 10.13 or later
    
return not (a1Res = {{0.0, 0.0}, {0.0, 0.0}})
  end if
end detectRectanglesCollision

–1から任意の数までのアイテムで、2個ずつの組み合わせのすべての順列組み合わせパターンを計算して返す
on retPairPermutations(aMax)
  set aList to {}
  
  
repeat with x from 1 to aMax
    repeat with xx from 1 to aMax
      set tmpItem to {x, xx}
      
if tmpItem is not in aList then
        set the end of aList to tmpItem
      end if
    end repeat
  end repeat
  
  
return aList
end retPairPermutations

★Click Here to Open This Script 

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基礎テクニック集を編纂中

Posted on 4月 3, 2022 by Takaaki Naganoya

AppleScriptの日常的かつ基礎的なテクニックをまとめた 、小規模でお求めやすい価格の電子書籍シリーズ「AppleScript基礎テクニック集」を刊行する予定です。

表紙をとりあえず作ってみましたが、この表紙を1シリーズ分作る瞬間が一番楽しいですね。


Racool_studio – jp.freepik.com によって作成された business 写真

→ AppleScript基礎テクニック集①間接指定


Technology photo created by drobotdean – www.freepik.com

→ AppleScript基礎テクニック集②tellブロック


Lookstudio – jp.freepik.com によって作成された people 写真

→ AppleScript基礎テクニック③ファイルパス処理


Student with laptop photo created by freepic.diller – www.freepik.com

→ AppleScript基礎テクニック集④AppleScript用語辞書の読み方

(以下省略)

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NSCharacterSetの使い方を間違えた

Posted on 3月 30, 2022 by Takaaki Naganoya

これまでに、NSMutableCharacterSetを使うべきところにNSCharacterSetを指定していたAppleScriptがあって、これは自分のミスだったのですが……これまで、この書き方で動いてしまって気が付かなかったものでした(Thanks Shane!)

このところ、AppleScriptの処理系やmacOS自体のバグが続いたので、不可思議な問題を見つけると「これどーなの?」と関係筋に確認をとっています。Appleにレポートする前に複数のScripterに確認をとって、「本当にそうなのか?」「再現性のあるトラブルか?」という話をしています。そんな中で、これは自分のミスでした。

on chkSymbol:checkString
	set muCharSet to NSCharacterSet's alloc()'s init()
	muCharSet's addCharactersInString:"$\"!~&=#[]._-+`|{}<>?%^*/'@-/:;(),"
	set ret to my chkCompareString:checkString baseString:muCharSet
	return ret as boolean
end chkSymbol:

それが、macOS 12.3で急に厳密に動かなくなり….逆にいえば、「なんでこれまでは動いていたんだろう?」というところではあるのですが、割と文字種別の判定はいろんなScriptで行なっているので影響が大きいところです。

on chkSymbol:checkString
	set muCharSet to NSMutableCharacterSet's alloc()'s init()
	muCharSet's addCharactersInString:"$\"!~&=#[]._-+`|{}<>?%^*/'@-/:;(),"
	set ret to my chkCompareString:checkString baseString:muCharSet
	return ret as boolean
end chkSymbol:

Cocoa Scripting Course #1 NSStringの付録サンプルScriptに該当するものがあるため、バグ情報を掲載しています。
また、差し替えたものをダウンロードできるように購入ページ上のアーカイブを更新いたします。

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メニューからAppleScriptを呼び出すツールへの不満

Posted on 3月 28, 2022 by Takaaki Naganoya

macOS標準搭載のスクリプトメニューをはじめ、これまでにいろいろなツールが登場してきました。

しかし、どれもこれも機能が不十分で、満足できるものではありません。使えば使うほど「なんか違う」と感じてしまいます。

(1)メニューツールとScriptの連携ができない
(2)メニューに入れたScriptの説明を表示する機能がない
(3)明示的なメインスレッド実行ができない
(4)エンドユーザーにはFinder上のコンテクストメニューは認知されているものの、メニューバーに表示するスクリプトメニューの認知度が低い
(5)メニューに入れるScriptをオンラインアップデートできない

というところでしょうか。

Script Menuは、(1)〜(5)すべて満たしていません(その後のアップデートで(3)ができるようになった。ただし、対応OSバージョンが不明確)
Fast Scriptでは、(2)〜(5)を満たしていません(1ができるのはえらい)。
Service Stationは、(1)〜(3)(5)を満たしていません。
Event Scriptは、(1)〜(5)すべて満たしていません。

とくに、(2)(3)(5)が問題だと思っています。各アプリケーション内蔵のスクリプトメニューも同様です。

メニューに入れてフォルダ分けしているとはいえ、名前だけ見てもそのScriptがどのような内容であったかを覚えていられないと思います。その内容を思い出すために(2)が必要です。

メインスレッド実行してくれないと実行できないScriptが存在しているため、(3)は欠かせません。

Scriptを自分で書いてメニューに入れられるユーザーがそれほどいないため、提供側がScript内容を配信してアップデートできるようにする必要があると思います。

ただし、Mac App Store経由で配信すると、(5)のような運用は許されません。そのため、Mac App Store以外で配信する形にしなければなりません。

さらに、メニュー内容の多言語対応も問題です。英語環境では英語で、日本語環境では日本語で表示されてほしいところです。

大事なのは、内容(Script)側であってスクリプトメニューアプリケーション側ではないのでは? というのが自分の考えです。

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新刊電子書籍「Cocoa Scripting Course #4 System Hardware & Software Information」を刊行

Posted on 3月 28, 2022 by Takaaki Naganoya

電子書籍新刊「Cocoa Scripting Course #4 System Hardware & Software Information」を刊行しました。全561ページ、添付サンプルScript数665本となっています。最新のmacOS 12とM1 Mac環境での検証・対応を行なっています。

→ 販売ページ

AppleがmacOS 11上で作った「M1上でAppleScript+Cocoaの処理が遅くなるバグ」に邪魔され、これを解消するようテストやバグレポートを重ね、macOS 12側で問題が解決されました。こうした状況を受けてようやく本シリーズの刊行に復帰できました。

監修のedama2氏をはじめ、LateNight SoftwareのMark Alldrit、Shane Stanley、収録・紹介に許可をいただいた各種Frameworkの作者の皆様に感謝申し上げます。

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macOS 12.3上でFinder上で選択中のファイルをそのままオープンできない件

Posted on 3月 28, 2022 by Takaaki Naganoya

macOS 12.xはAppleScriptの処理系に対して、主にセキュリティ面でいろいろ修正が加わっています。

この修正は、セキュリテイを「高める」という名目のもとに行われているのですが、セキュリティ面での課題さえ片付けられれば、その他に悪影響を及ぼしていたとしても「知ったことではない」というのがAppleの態度です。そして、その問題に対してユーザー側から文句が出てこなければ、そのままです。

–> View Demo Movie

とくに、深謀遠慮な考えとか、素晴らしい見通しとかはなく、「上から言われたからやっている」というやっつけ仕事感を感じます。

AppleはSteve Jobsが作り上げた秘密警察みたいな組織になっていて、チーム間の権限の切り分けが病的なまでに行われており、チームが違うと会社が違うぐらいの隔たりが発生しています。それは、Steve Jobsという「垣根を無視して横断して歩く異物」がいたから成立する組織であって、官僚化、硬直化が絶賛進行中といったところです。

話を戻しますが….たしかに、そうした機能的なアップを伴わない修正で何も問題(副作用)が起こらなければ「セキュリティが高まったのでよかったね」という美談になるわけですが、たいていの場合にはそうなりません。意図していなかった箇所に副作用が生じます。

あるいは、セキュリティのポリシー同士が実は矛盾を生んでいる、という状況になっていて、Aという問題とBという問題を解決した結果、あらたにCというもっと巨大な問題が発生する、とかいった状況は容易にあり得るわけです。それでも、各担当者は誠意をもってその仕事に取り組んでいるわけで、こうした「人間的に尊敬できて素晴らしい能力を持ったスタッフ」による「熱心かつ誠意あふれる真摯な仕事」が合成された結果、「見たことも聞いたこともない間抜けな理由から生じる猛毒にまみれた悪意」が合成されてしまうことが、現在のTim CookのAppleの下ではあり得るのです。

「Finder上で選択中のファイルをそのままオープンする」

というのは、ここ数年というよりもAppleScriptを覚えたてのころにちょろっと書いて実行したぐらいであり、実際のところ「それがどうした?」というレベルの処理です。

AppleScript名:Finder上で選択中のファイルをオープン.scpt
–macOS 12.3でエラーになる処理
tell application "Finder"
  open selection
end tell

★Click Here to Open This Script 

Finder上で選択したファイルに対する処理は、きょうび何かのアプリケーションに渡さなくてもAppleScriptだけで処理できてしまうことが多いということもありますし(画像とか)、選択されたファイルをそのままオープンするという「1=1」みたいな処理はやりません。

選択したフォルダの中をすべてSpotlight経由で走査して、指定の形式のファイルだけをリストアップして、順次処理するようなものになっています。

ただ、10年たっても20年たっても「1=1」みたいな処理しかしていない人がけっこういて驚かされると同時に、意外なところで(Adobeのアプリケーションでアプリケーション間の連携に)使っていたりして、修正されないと困るケースは多いようです。

Shane StanleyがLateNight Softwareのフォーラムに投稿した、こうした処理への迂回Scriptがありました。さすがです。

Finder経由で書類のオープンと、その書類を作成したアプリケーションの起動を促すという、macOS 12.3で問題が起こっている処理を、Cocoaの機能を用いることで迂回してしまおうというものです。

ただ、そのままではFinder上で指定したファイルを1つオープンするという実証コードのレベルのものだったので、複数のファイルが選択されたものをオープンするように書き足してみました。

AppleScript名:macOS 12.3でFinder上の選択中のファイルをオープン.scpt
—
–  Created by: Shane Stanley
–  Created on: 2022/03/24

–  Modified by: Takaaki Naganoya
–  Modified on: 2022/03/27
—
— macOS 12.3でFinder上のselectionをただopenすると、作成したアプリケーションは起動するが、書類はオープンされないバグ
– に対処したもの。複数ファイルの選択状態を処理する場合がほとんどなので、若干追記
– ただ、漫然と選択したファイルをオープンするという処理はやっていないので(なにがしかの処理を自前でやるので)

use framework "AppKit"
use framework "Foundation"
use scripting additions

tell application "Finder"
  set aSel to selection as alias list
  
if aSel = {} then return
end tell

openFiles(aSel) of me

on openFiles(pathList as list)
  repeat with i in pathList
    set j to contents of i
    
openFile(POSIX path of j) of me
  end repeat
end openFiles

on openFile(thePath as string) — POSIX path
  set ws to current application’s NSWorkspace’s sharedWorkspace()
  
set theURL to current application’s |NSURL|’s fileURLWithPath:thePath
  
ws’s openURL:theURL
end openFile

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macOS 12.x上のAppleScriptのトラブルまとめ

Posted on 3月 20, 2022 by Takaaki Naganoya

現在進行形で発生しているAppleScript系のトラブルについてまとめておきます。macOS 12になって、AppleScriptの処理系の根幹部分にいろいろ手が加わっており(だったら機能追加してほしい気がする)、不具合なのかセキュリティポリシーとの不整合なのか(そんなもん、社内で調整してほしい)よくわからない問題がいろいろ生じています。

Apple自身が機能ごとのリリースノートを出さないようになり、こういうときに困ります。macOS 12.xで見られた不具合の中には、かなりApple自身の邪悪なポリシー運用の結果として顕在化したものもあるので、明文化できないのでしょうか。何をやった結果として発生した問題である、と書いてしまうと「なんでAppleはそんな邪悪なことをやっているの?」と世界中からツッコミを受けるに違いありません。

問題1:Scriptを実行すると「表があふれました」と謎のエラーが表示される(解決したか不明)

macOS 12.3で解消されるか? と見ていましたが、完全に対処できている感じではない様子。
→ 関連情報:SkimのAppleScriptサポート機能にバグ
→ その後、この「表があふれました」エラーには遭遇していないので、問題は解決されたのでしょう。ただし、油断しているとmacOSのマイナーアップデート時に何かやらかす可能性があります。

問題2:12.3betaで発生した「AppleScript書類をオープンできない」問題(解決)

これについては、12.3Release版では発生していないもよう。息が止まるかと思うほど焦りました。電子書籍1つ作るにしても、手間のかかる作業の多くをAppleScriptで自動化。そうでなければ、そんなにポンポン書けません。

問題3:インストールされていないアプリケーションを操作するScriptをオープンできない(未解決)

ただし、そのMacにインストールされていないアプリケーションを操作するScriptをオープンしようとすると、これまでは「どのアプリケーションですか?」とユーザーに問い合わせしていましたが、これが一律にエラーになるようです。
→ macOS 12.5 beta5において、インストールされていないアプリケーションに対するAppleScriptをオープンした場合には、オリジナルのままオープンされ、コンパイル(構文確認)すると書き換えられるといった動作を行うことを確認しています

問題4:悪意を持って作られたAppleScriptバイナリ(アプレット?)のセキュリティ上の問題(CVE-2022-22626)(解決)

悪意を持って作成したAppleScriptバイナリは予期しない強制終了、ないしはプロセスが確保していたメモリを暴露(他のプロセスから読み書き&実行できてしまう?)する問題があったとのこと。

悪意を持って作ったことがないのと、ランタイムプログラムのメモリ処理の問題のようなので(???)、Scriptを書いている側には「そんなのあったの?」という話です。

個人的には、AppleScriptをアプレット化して動かすことは少なく、Script DebuggerかScript Menuで動かしている場合がほとんどです。

問題5:Finder上のselection itemsをオープンした際に、作成したアプリは起動されるがファイルはオープンされない問題

Finder上で選択したファイルを、指定のアプリケーションや、各ファイルを作成したアプリケーションで開かせようとした場合に、アプリケーションのプロセスは起動するものの、指定の書類はオープンされないという問題。macOS 12.3上で発生した新たな問題の様子。

先に対象のアプリケーションを起動しておくとファイルオープンの処理は通るというケースもあれば、そうではないというケースも。
→ macOS 12.3.1/12.4beta1で解消

問題6:macOS 12のスクリプトエディタで、Context Menu機能にバグ(未解決)


macOS 12のスクリプトエディタで、Script Assistantとして/Library/Scriptsに入れているAppleScriptをコンテクストメニューから呼び出せるようになっていますが、そこにカスタムScriptを入れて呼び出すと(絵文字入りファイル名)コンテクストメニュー上に重複した項目が表示されるというバグです。
→ 途中で「直った」という連絡をもらったのですが、まったく直っていませんでした。Appleのエンジニアは字が読めないか、目が見えないのでしょう。最低限、字が読めないとバグは取れないですよね?
→ macOS 14で解決

問題7:アプリケーション同士のイベントのやりとりが2回以上発生するとエラー-609になるバグ

macOS 12.5 beta 5で発生した前代未聞のバグ(?)。

現在のTim Cook体制下で狙っていると見られる「セキュリティ確保のためには動かないコンピュータが最高!」の思想を体現する機能の実現のためか、こうしたアプリケーション同士のイベントの送信をカウントしているようです。これがバグなのか意図したものなのかは不明ですが、カウントして準備を始めたということだけは言えるでしょう。

ただ、Dockに登録したアプリケーションに書類をドラッグ&ドロップすると3回目からはエラーになりますし、FinderのToolbarに登録したアプリケーションのアイコンを3回クリックしてもエラー-609になります。とうてい、まともな状態とは言えません。

macOS 12.5でこの機能がオンになるものとは思っていませんが、Apple側が何かよからぬ企みを行っていることだけは明らかです。

「地獄への道は善意で敷き詰められている」(The road to hell is paved with good intentions)という言葉があります。セキュリティ強化の美名のもとにこれが実現したとき、コンピュータが役立たずの置物になってしまいます。Tim Cook CEOによる最悪の施策として記憶されることでしょう。頭が悪すぎです。
→ macOS 12.5(21G69)で解決???? Release Notesに記載されてもいないので不明

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ドラッグ&ドロップ機能の未来?

Posted on 3月 17, 2022 by Takaaki Naganoya

目下、Tim Cook体制のもと「セキュリティ至上主義」が掲げられ、機能の有用性とセキュリティ(機能を制限、削除する)をてんびんにかけると、後者が重視されるようになっています。

そんな中、ドラッグ&ドロップの機能についてはいろいろ制約を受けたり、一部で使えなくなっていくのではないかという「懸念」を持っています。

実際、macOS 10.12以降、AppleScriptドロップレット(ファイルのドラッグ&ドロップを受信して動作するAppleScriptの実行プログラム)がOS側のセキュリティ機能による動作の影響(xattr)を受け、まっとうな処理方法では期待されるファイル処理ができなくなっています(回避策はあります)。

このため、macOS上でもFinder上でiOS並みのファイル操作、ドラッグ&ドロップでファイル/フォルダを移動させる程度の処理しか許可されず、アプリケーション側にまとめてファイルを渡すような処理ができなくなる「かも」しれません。

このドラッグ&ドロップによるファイルの一括指示の機能を維持するために、「display drop dialog Script Library」というライブラリをedama2氏との協力のもと(自分は要望を出したぐらいで作ったのはedama2氏)、配布しています。

アラートダイアログで指定のファイルタイプの書類のFinderからのドラッグ&ドロップを受け付けます。わざわざDropletを作らなくてもファイルのドラッグ&ドロップを受け付けるためには、こうしたインタフェースがないとまずいんじゃないか? という予測のもとに企画したものです。

目下、macOS 12.3でFinderに対してファイルのAppleScriptからオープン操作を行わせると、「creatorのアプリケーションは起動するもののファイルがオープンされない」という現象が発生しており(エラーダイアログが出る例があったり、出ない例があったり)、Apple社内でも整合性が取れていない状況のようです。

Appleとしては個別のテクノロジーについて発言したり、WWDCでも技術ではなくマーケティング的なセッションが増えて「見るべきものがない」状況になっていますが、こうした状況は好ましいものとは言えません。

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Cocoa Scripting Course #4 近日刊行

Posted on 3月 16, 2022 by Takaaki Naganoya

Cocoa Scripting Courseの第4巻、「System Hardware & Software Information」を近日刊行いたします。

→ 発売しました!

第4巻では、ハードウェアやOSのソフトウェア情報、アプリケーション・バンドルからの情報取得を幅広く紹介しています。現時点で480ページぐらいです。

思えば、3巻目を刊行したあとに「M1 MacとmacOS 11の組み合わせだとしぬほどCocoa Scriptingが遅くなる」ことに気づいてAppleにレポート。この問題を片付けるまで続刊の刊行は見合わせざるを得ない状況でした。

「Appleの最新鋭マシンが10年前のMacBook Air 11インチより10倍遅いってマジか?」

みたいなレポートを行い、この煽りまくる(&詳細なデータとAppleScriptのプログラムを添えた)バグレポートが効いたとも言われています(本当のところは分かりませんけれども)。少なくとも、レポートしなかったら直っていなかったことでしょう。

無事、macOS 12でM1およびIntel CPU上でCocoa Scriptingを行なったときのスピード低下問題が解決。

この問題が解決したので、ようやく続刊の刊行に復帰した次第です。以前から地道に続け、飽きたら別の本に着手し、並列で4〜5冊進行しておりました。

Cocoa Scripting Courseはそんなに部数が出る本ではないので、ついつい後回しになりがちです。

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[新刊]つたわる資料のつくりかた

Posted on 3月 15, 2022 by Takaaki Naganoya

あらたに電子書籍を刊行しました。「つたわる資料のつくりかた」。資料を作るすべての人に向けた、資料作成の基礎を解説する本です。Amazon Kindleで配信中。

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クリップボードの画像を指定色でモノクロ化してクリップボードへ v3

Posted on 3月 13, 2022 by Takaaki Naganoya

クリップボードに入れた画像を、グレースケール化したあとに指定の色のベタ塗り画像とフィルタで合成し、単色の色付き画像に変換するAppleScriptです。

資料に掲載する画像の情報量を減らすために、単色画像に変換したいと考えました。Photoshopだと2つのレイヤーの重ね合わせで指定して処理するような内容です。ただ、もうPhotoshopにできるぐらいのことの大部分は、AppleScriptだけで単独でできてしまうのが2022年的な状況です。

アプリケーションを使わずに処理するためには、CIFilterを用いて画像処理して、単色画像にすることになります。

CIFilterにもいろいろな画像フィルタ機能が用意されているわけで、ここから「どのフィルタを使うか」選ぶことになります。

# フィルタが200種類ぐらいあるんですけど!!

このような場合のために、FileMaker Proで作った「FileMaker Pro PowerPack」だとひととおりのCIFilterをサンプルデータで処理できるようにしておきました。

FileMaker Proのデータベース上にサンプルデータをコピー&ペーストしておけば、DB上でフィルタ処理してどのような処理をしてくれるかがわかります。

いやーー、作っておいてよかったー。「なんでこんなにフィルタ処理ばっかりあるんだよ!」的な話がありましたが、こうして実際に役立つわけで。フィルタの名称、編集できるテストデータ、処理結果が表示されるところまで……「動かせる資料」的なものに仕上がっています>FileMaker Pro PowerPack

ひととおりAppleScriptを作ってみて、いろいろ調整してみたところ……調整し切れなかったので、edama2さんに相談して(送りつけて)こんな感じに仕上がりました。

これでなんとか動くはずなのに、なぜこうなるのか。。。CIFilterを実際に日常的に使うツールで使ったのは実はこれが最初だったので、意外な挙動に割と困りました。


▲画面上の指定範囲のスクリーンショットを撮ってクリップボードへ


▲ScriptをmacOS標準搭載のスクリプトメニューから呼び出すことを前提に作った。


▲クリップボードの内容をペーストすると、単色化された画像が出力される

AppleScript名:クリップボードの画像を指定色でモノクロ化してクリップボードへ v3.scpt
—
–  Created by: Takaaki Naganoya
–  Created on: 2022/03/11
—
–  Copyright © 2022 Piyomaru Software, All Rights Reserved
–  v2 Takaaki Naganoya : マスクが1/4の大きさになったり2倍になったりしていた
–  v3 edama2:上記の問題に対処。クリーンナップ
—
use AppleScript version "2.7"
use framework "AppKit"
use framework "CoreImage"
use framework "Foundation"
use scripting additions

on run
  my main()
end run

on main()
  –クリップボード内のデータをNSImageとして取得
  
set sourceImg to my getClipboardASImage()
  
  
# 色指定
  
set aColor to my makeNSColorFromRGBA255val(252, 2, 128, 255)
  
  
  
# 同じ大きさの塗りつぶし画像を作成
  
tell current application’s NSImage’s alloc()
    tell initWithSize_(sourceImg’s |size|())
      lockFocus()
      
aColor’s |set|()
      
set aRect to current application’s NSMakeRect(0, 0, its |size|()’s width, its |size|()’s height)
      
current application’s NSBezierPath’s fillRect:aRect
      
unlockFocus()
      
set fillImg to it
    end tell
  end tell
  
  
# NSImage –> CIimage
  
set sourceImage to my convNSImageToCIimage(sourceImg)
  
set fillImage to my convNSImageToCIimage(fillImg)
  
  
set newImage to my filterImage2(fillImage, sourceImage)
  
  
my restoreClipboard({newImage})
end main

on filterImage2(fillImage, sourceImage)
  
  
set redValue to 0.295719844358
  
set greenValue to 0.295719844358
  
set blueValue to 0.295719844358
  
set alphaVlaue to 1.0
  
set aCIColor to current application’s CIColor’s alloc()’s initWithRed:redValue green:greenValue blue:blueValue alpha:alphaVlaue
  
  
tell current application’s CIFilter
    — CIFilter(モノクロ化)
    
tell filterWithName_("CIColorMonochrome")
      setDefaults()
      
setValue_forKey_(sourceImage, "inputImage")
      
setValue_forKey_(aCIColor, "inputColor")
      
set filteredImage to valueForKey_("outputImage")
    end tell
    
    
— CIFilter(モノクロ化)
    
tell filterWithName_("CIAdditionCompositing")
      setDefaults()
      
setValue_forKey_(fillImage, "inputImage")
      
setValue_forKey_(filteredImage, "inputBackgroundImage")
      
set theCIImage to valueForKey_(current application’s kCIOutputImageKey)
    end tell
  end tell
  
  
# CIImage –> NSImage
  
set imageRep to current application’s NSCIImageRep’s alloc()’s initWithCIImage:theCIImage
  
set rNSImage to current application’s NSImage’s alloc()’s initWithSize:(imageRep’s |size|())
  
rNSImage’s addRepresentation:imageRep
  
  
return rNSImage
end filterImage2

# NSImage –> CIimage
on convNSImageToCIimage(aNSImage)
  set tiffDat to aNSImage’s TIFFRepresentation()
  
set aRep to current application’s NSBitmapImageRep’s imageRepWithData:tiffDat
  
set newImg to current application’s CIImage’s alloc()’s initWithBitmapImageRep:aRep
  
return newImg
end convNSImageToCIimage

— クリップボードの内容をNSImageとして取り出して返す
on getClipboardASImage()
  set thePasteboard to current application’s NSPasteboard’s generalPasteboard()
  
set theAttributedStringNSArray to thePasteboard’s readObjectsForClasses:({current application’s NSImage}) options:(missing value)
  
set theNSImage to theAttributedStringNSArray’s objectAtIndex:0
  
return theNSImage
end getClipboardASImage

on restoreClipboard(theArray as list)
  set thePasteboard to current application’s NSPasteboard’s generalPasteboard()
  
thePasteboard’s clearContents()
  
thePasteboard’s writeObjects:theArray
end restoreClipboard

on makeNSColorFromRGBA255val(redValue as integer, greenValue as integer, blueValue as integer, alphaValue as integer)
  set aRedCocoa to (redValue / 255) as real
  
set aGreenCocoa to (greenValue / 255) as real
  
set aBlueCocoa to (blueValue / 255) as real
  
set aAlphaCocoa to (alphaValue / 255) as real
  
set aColor to current application’s NSColor’s colorWithCalibratedRed:aRedCocoa green:aGreenCocoa blue:aBlueCocoa alpha:aAlphaCocoa
  
return aColor
end makeNSColorFromRGBA255val

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指定のPDFの本文テキストの文字数をカウント

Posted on 3月 9, 2022 by Takaaki Naganoya

指定のPDFの本文テキストを取り出し、文字数をカウントするAppleScriptです。


▲「AppleScriptによるWebブラウザ自動操縦ガイド」の文字数をカウントしようとした

300ページを超える、わりと大きな本のPDFデータから文字を取り出したので、それなりの文字数になりました。つまり、Cocoaの有効活用を考えないとデータサイズ的につらそうなデータ量になることが予想されました。

当初、(文字処理については)Cocoaの機能をあまり活用しないv2を作ったものの、処理にM1 Mac miniで30秒ほどかかりました。すべてNSStringのまま(AppleScriptのstringに型変換せずに)処理してみたら、案の定、大幅に処理が高速化され6秒あまりで完了。

ただし、両者でカウントした文字数が1万文字ぐらい違っていたので、(PDFから取得した文字の)Unicode文字のNormalize方式を変更したところ、両者で同じ結果になりました。また、処理速度に改変前から大幅な変化はありませんでした。

文字数を数えるという処理だとさすがにデータ数が膨大になるため、NSStringで処理したほうがメリットが大きいようです。

# あれ? 5文字ぐらい違う、、、、絵文字の部分か?

AppleScript名:指定のPDFの本文テキストの文字数を数える v2
use AppleScript version "2.8" –macOS 12 or later
use framework "Foundation"
use framework "PDFKit" –Comment Out under macOS 11
–use framework "Quartz"–Uncomment under macOS 11
use scripting additions

script spd
  property cRes : ""
  
property cList : {}
end script

set (cRes of spd) to ""
set (cList of spd) to {}

set (cRes of spd) to getTextFromPDF(POSIX path of (choose file of type {"pdf"})) of me
set (cList of spd) to current application’s NSArray’s arrayWithArray:(characters of (cRes of spd))
set cLen to (cList of spd)’s |count|()
return cLen
–> 256137 (24.763sec)

on getTextFromPDF(posixPath)
  set theURL to current application’s |NSURL|’s fileURLWithPath:posixPath
  
set thePDF to current application’s PDFDocument’s alloc()’s initWithURL:theURL
  
return (thePDF’s |string|()’s precomposedStringWithCompatibilityMapping()) as text
end getTextFromPDF

★Click Here to Open This Script 

AppleScript名:指定のPDFの本文テキストの文字数を数える v3
use AppleScript version "2.8" –macOS 12 or later
use framework "Foundation"
use framework "PDFKit" –Comment Out under macOS 11
–use framework "Quartz"–Uncomment under macOS 11
use scripting additions

script spd
  property cRes : ""
  
property cList : {}
end script

set (cRes of spd) to ""
set (cList of spd) to {}

set (cRes of spd) to getTextFromPDF(POSIX path of (choose file of type {"pdf"})) of me
set cLen to (cRes of spd)’s |length|
return cLen as anything
–> 256142 (6.28 sec)

on getTextFromPDF(posixPath)
  set theURL to current application’s |NSURL|’s fileURLWithPath:posixPath
  
set thePDF to current application’s PDFDocument’s alloc()’s initWithURL:theURL
  
return (thePDF’s |string|()’s precomposedStringWithCompatibilityMapping())
end getTextFromPDF

★Click Here to Open This Script 

わずかとはいえ、違いが出ていることは確かなので、1つのPDFに対して2つの処理方法でテキストを取り出して、それを配列に入れて集合演算して差分をとってみました。M1でも処理に1分少々かかりました。こういう処理は、M1 MaxでもM1 Ultraでも所要時間は変わらないことでしょう(逆にM1の方が処理時間が短い可能性まである)。

どうやら改行コードの解釈で文字数カウント結果に違いが出たようです。

AppleScript名:テキストの抽出方法による文字数の相違チェック.scptd
use AppleScript version "2.8" –macOS 12 or later
use framework "Foundation"
use framework "PDFKit" –Comment Out under macOS 11
–use framework "Quartz"–Uncomment under macOS 11
use scripting additions

script spd
  property cRes : ""
  
property cList : {}
end script

set (cRes of spd) to ""
set (cList of spd) to {}

set docPath to POSIX path of (choose file of type {"pdf"})

set (cRes of spd) to getTextFromPDF1(docPath) of me
set (cList of spd) to characters of (cRes of spd)
set anArray to current application’s NSArray’s arrayWithArray:(cList of spd)

set bStr to getTextFromPDF2(docPath) of me
set bArray to current application’s NSMutableArray’s new()
set bLen to (bStr’s |length|) as anything
repeat with i from 0 to (bLen – 1)
  set tmpStr to (bStr’s substringWithRange:(current application’s NSMakeRange(i, 1)))
  (
bArray’s addObject:(tmpStr))
end repeat

set aRes to diffLists(anArray, bArray) of me
set bRes to diffLists(bArray, anArray) of me
return {aRes, bRes}

on getTextFromPDF1(posixPath)
  set theURL to current application’s |NSURL|’s fileURLWithPath:posixPath
  
set thePDF to current application’s PDFDocument’s alloc()’s initWithURL:theURL
  
return (thePDF’s |string|()’s precomposedStringWithCompatibilityMapping()) as text
end getTextFromPDF1

on getTextFromPDF2(posixPath)
  set theURL to current application’s |NSURL|’s fileURLWithPath:posixPath
  
set thePDF to current application’s PDFDocument’s alloc()’s initWithURL:theURL
  
return (thePDF’s |string|()’s precomposedStringWithCompatibilityMapping())
end getTextFromPDF2

–1D List同士のdiffを計算する
on diffLists(aList, bList)
  set aSet to current application’s NSMutableSet’s setWithArray:aList
  
set bSet to current application’s NSMutableSet’s setWithArray:bList
  
set aRes to calcSetDifference(aSet, bSet) of me
  
return aRes
end diffLists

–2つのNSMutableSetの補集合を求める
on calcSetDifference(aSet, bSet)
  aSet’s minusSet:bSet –補集合
  
set aRes to aSet’s allObjects() as list
  
return aRes
end calcSetDifference

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macOS 12のスクリプトエディタで、Context Menu機能にバグ

Posted on 3月 4, 2022 by Takaaki Naganoya

「AppleScriptによるWebブラウザ自動操縦ガイド」に添付している「Piyomaru Context Menu Assistant」。

スクリプトエディタのコンテクストメニューからAppleScriptを呼び出せるスクリプトエディタの機能を利用して、macOS標準装備の貧相で使い物にならないScriptを全部捨てて、そのかわりに強力なものをインストールするものです。


▲macOS標準でインストールされている、Script Assistant。古い、使えない、役に立たないの3拍子


▲Piyomaru Softwareが書籍のオマケでご提供しているPiyomaru Script Assistant(macOS 10.14.6)


▲macOS 12.3 beta 5上で表示したPiyomaru Script Assistant。メニュー項目(≒ファイル名)が2重に表示されている(macOS 12.3 beta5)

このScript Assistantが、macOS 12.3 beta 5上でメニュー項目が重複して表示されてしまうという現象に遭遇しています。

これは、macOS側のAppleが作ったバグであります。

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書籍フォルダの階層をさかのぼって、ツメに掲載する最大チャプターを推測 v2

Posted on 3月 4, 2022 by Takaaki Naganoya

電子書籍を作るのにPagesやKeynoteを使っており、「AppleScriptによるWebブラウザ自動操縦ガイド」(以下、Webブラウザガイド)も全ページPagesで作っています。

PagesやKeynoteでは書籍作成用としては機能が素朴すぎて、足りない点はAppleScriptでツールを作って、作業の手間を減らしています。それらの補助Scriptは、各種パラメータをその本に合わせて固定して使用しています。

Webブラウザガイドは全14章で構成されているため、ページの左右につけている「ツメ」(Index)は1から14までの数字が入っています。

今後もツメチェックAppleScript(座標、塗りつぶし色と非選択色の自動判別、ファイル名からの該当章の自動ピックアップ)を他の書籍用にも運用していくつもりですが、この「全14章」という仕様は固定なので、章構成が異なる他の本のプロジェクトでは、自動で章の数をかぞえてくれるとよさそうだと考えました。

だいたい電子書籍のファイルについては、フォルダ分けして2階層ぐらいで管理しているので、その階層数については決め打ちでDoc rootフォルダを計算(parent of parent of….)するようにしました。そして、全フォルダのフォルダ名称を取得。

ダイアログで最終章を選択させると、そこから章番号を自動抽出して(「XX章」と書かれていることが前提)、その番号を返します。

こういう用途を考えると、階層構造をそのまま選択できるNSOutlineViewを選択用の部品に使えると便利で……これまでにもedama2さんと意見交換しつつNSOutlineViewをNSAlertダイアログ上に表示するといった試作も何回か検討してきたのですが、スクリプトエディタ/Script Debugger上で記述するAppleScriptObjCではこの部品を扱うのがとても難しいんですね。

ならば、Xcode上で記述するAppleScriptObjCにAppleScript用語辞書を持たせて、階層ファイル構造を選択させる専用の補助アプリケーションを作ってもいいのかも? ただ、Xcode 13.x系が壊れて使えないままの環境であるため、いまXcodeでビルドするわけにもいかないのでした。

choose fileコマンドやchoose folderコマンドに「icon view」「list view」「column view」といった初期表示状態を指定できる機能があれば、それで済むような気もしますが、どうせAppleに要望出してもこういうのは通らないので、自分で作ったほうが確実で早いですわー。

にしても、この通常ウィンドウと見分けがつかないファイル選択ダイアログ、macOS 11で最初に見たときには「正気か?!」と、腰を抜かしました。あいかわらず、この決定を下した責任者は●●だと思いますが、せめてもう少し視覚的に見分けがつくようにできなかったもんでしょうか。

AppleScript名:書籍フォルダの階層をさかのぼって、ツメに掲載する最大チャプターを推測 v2.scptd
—
–  Created by: Takaaki Naganoya
–  Created on: 2022/02/26
—
–  Copyright © 2022 Piyomaru Software, All Rights Reserved
—

use AppleScript version "2.4" — Yosemite (10.10) or later
use framework "Foundation"
use scripting additions

tell application "Pages"
  tell front document
    set filePath to (file of it) as alias
  end tell
end tell

tell application "Finder"
  set parentFol to (parent of parent of filePath)
  
tell parentFol
    set fNames to name of every folder
  end tell
end tell

set folName to contents of (choose from list fNames with prompt "書籍のツメに載せる最終章のフォルダを選択")
set cNum to retChapter(folName as string) of me
–> 14

–ファイル名から「章」情報を抽出
on retChapter(aStr)
  set wList to words of aStr
  
set aCount to 1
  
repeat with ii in wList
    set jj to contents of ii
    
if jj = "章" then
      return contents of item (aCount – 1) of wList
    end if
    
set aCount to aCount + 1
  end repeat
  
return 0 –Illeagal file name
end retChapter

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