iWork Apps(Keynote、Numbers、Pages)がバージョン11.0にアップデートされました。
3アプリ共通でAppleScriptから書類のパスワード設定確認、パスワード設定の機能が追加されています。
また、Keynote v10.3.5、v10.3.8とmovie書き出し時のCodec指定オプションに「h.264」とAppleScriptの処理系ではエラーになる記号を含む予約語が入っていたのですが、これがv11.0で「h264」と修正されました。
# 記号を含む予約語は禁止されています。「C++」とか(Fine Reader OCR Proに入っていますわー)
実際に動作確認してみないとまともに動くかどうかは不明ですが、用語辞書上では修正されています。報告して半年以内で修正されたので、修正も何もされないよりはマシでしょう。正直なところ、こんな程度の低いバグは事前にチェックして解消してほしいところではあります(Mac App Storeに一般開発者が出したらリジェクトされるレベル?)。
ちょいちょいAppleScriptの瑣末な機能を追加していただけるのはありがたいのですが、ページ内の選択中のオブジェクトへのアクセス(selected itemsとか)を用意してほしいところです。現状ではselectionで取れるのはページ(slide)単位だけです。
また、text itemの縦書き(Vertical)属性にもアクセス(Read/Write)できてほしい気がします。Keynote書類上にWord Cloudを作成するときにScriptから素直にオブジェクト回転ができずに困ります(GUI Scriptingで強引にやってるんですけれども)。
▲Keynote v11:documentに「password protected」属性(Read Only)と、「set password」コマンドが追加
Keynote v11.0上で動作確認ずみ。ただし、いったんパスワードを設定した書類は、GUI側からしかパスワード解除できない点に注意。また、AppleScriptからのKeynote書類オープン時にパスワードを指定してオープンすることもできないので、当該書類のパスワードをKeychainに保存しないと書類オープン時のパスワード入力をパスできない。こちらはちゃんと(h.264と違って)動作確認したらしい。でも、油断はできない。それがAppleクオリティ。
▲Numbers v11:documentに「password protected」属性(Read Only)と、「set password」コマンドが追加
▲Pages v11:documentに「password protected」属性(Read Only)と、「set password」コマンドが追加
▲Pages v11:exportコマンドのexport optionsに「include comments」属性と、「include annotations」属性が追加