iWeek Special 2002のサブステージで、えせNewtonこと「Newt On」のデモを4月28日15:20~15:40に行います(デモの詳細はこちら)。
実際に動くNewt Onをみたいという方は、ぜひご来場ください。
Newt On関連ではメーリングリストでいろいろな提案や基礎ルーチンが発表される一方、肝心の自分がほかのことで走り回っていて、なかなか新規機能の実装は進んでおりませんでした。
しかし、iWeekを目前にしてたまたまCATVプロバイダがメンテナンス日(おそろしいことに、メンテ時間になるとバッサリとアクセスが切られる……常時接続とはいえない)だったので、MacOS X上でコーディングに励んでみました。すると、なぜかすぐにバグが取れて、新しい機能が実装できました。
メール作成コマンドを実装
これまでのバージョンのNewt Onは、「検索」コマンドだけを受け付けるものでしたが、コマンドインタプリタに手を加えて、複数のコマンドに対応するようにしました。
MacWorld Expoでデモを行ったものは、本当に「検索」だけを行うために間に合わせで作ったものなので、そこから考えればちょっとした進歩です(本当に「ちょっと」だけなのが恥ずかしいところですが……)。
NewtonのWebを見て回って、メールコマンドの存在を目にしていたので、Entourageでメールを作成するコマンドを追加、すでに使えるようになっています。
このように、検索コマンドも実行できますし、
河原さんにメール。
と打てば、住所録データベース(Names)から「河原」さんのデータを検索し、該当件数が1件であればメールの作成を行います。
メール作成コマンドは、あえて検索コマンドとは表示する顔文字を変えてみました。このあたりは、最終的には顔文字の一元管理を行って、顔文字で擬似的に感情表現を行いたいところです。
そして、自動的にEntourageが起動し、
メールの本文も自動で組み立てられます。「河原」さんのメールアドレスを「To」の欄に入れるようになっています。本文については、
『●●様
いつもお世話になっております。■■です。』
という簡単なものを入れることにしました。メールを指定して、それに対する返信をインテリジェントに行うような処理も、ゆくゆくは追加したいところです。
あとは、Entourageに文章を打ち込んでメールを出すことになるわけです。メールに関してはだいたい、オリジナルのNewtonと同程度の機能を実装できたことになります。
ただし、Newt Onがこのレベルに甘んじるというわけではなく、Newt Onコンソールにメール本文を書き込めば、それがメールとして送信されるというスタイルを想定しています。特定のキーワード(「編集終了」など)が来るまでは本文とみなし、Entourageを操作せずに送信することとなります。
この「対話モード」動作は、ほかのコマンドでも利用する重要なアクションなので、よく考えて実装していきたいところです。
ここで記入した本文はすべて履歴データベースにストアされ、あとで参照できるようにしておきます(現時点では未実装)。
続々とクリアされる問題点
Entourageのスクリプティングについて、スケジュール系やコンタクト系は用語辞書からでは実際の用例は把握すべくもありませんでした。
しかし、メーリングリストの有志によって集められてきた情報やサンプルコードを見てみたら、当初考えていたレベル(スケジュールのインテリジェントな予約)は、楽勝でクリアできる感じになってきました。
1人で調べていたらこの進み方はありえなかったでしょう。
iWeekだけでなく、さまざまなところでデモを行って、いろんな人に意見を聞いている状況ですが、誰もが「無理」、「不可能」と思っていたこの勝負、案外いいところまで行けそうな手応えが出てきました。
もう、未来はすぐそこまで……角のコンビニにある公衆電話で電話をかけているぐらいの距離にまで迫ってきた感じがします。
この圧倒的な「未来感」を、ぜひ1人でも多くのMacintoshユーザーの方々と共有できたら幸いです。