iWork……という言葉は最近はあまり使われないようなので、Keynote、Pages、Numbersと呼びますが……これらのアップデート版v13.2が公開されました。AppleScript用語辞書の修正、追加はありません(作成できるグラフ形式が増えているのですが、ASから作成できるようにはなっていません)。
メジャーアップデートのv14.0などではないので、本バージョンは堅実で小刻みな機能アップデート版といえるでしょう。
3Dオブジェクトを格納するUSDZファイルをデータとして挿入できたりアニメーション表示(Keynote)できたり、新しいテーマが追加されたり、その他SVG画像を素材として利用できるようになったもようです。
USDZ形式のファイルを扱えるのは、いまのところ手元のアプリケーションではXcodeとPreview.appのみ。
SVGについては、いろいろ増えてきています。
こうした各種書類形式をキーにして、さまざまなアプリケーションを連携させられるという情報を提供する件をAppleのWWDRに提案したことがありましたが、どこのチームも興味を持たなかったとのこと。
USDZ形式データについては、数年前からこの形式データの利用を広めたいという「意図」が見えたので、いろいろ情報収集はすすめてきました。iWork Appsでサポートするということで、1段階利用が広がったというところですが、たとえばKeynoteで3Dを前提としたアニメーションやトランジッションが実装される、という機能が整備されるまでは単なる素材が1つ増えたぐらいでしょう。
Keynoteに3Dトランジッションや3Dアニメーションを追加するぐらいのことは、とっくの昔から検討されていたと思われますが、おそらく実装してみると「思ったよりも効果的ではない」という結論になったのでしょう。Vision ProのようなxRデバイスで閲覧するという「ブラウズ環境」を整備できたことにより、USDZ形式のデータを広くサポートする「価値」が生まれると踏んだのでしょう。
Vision Proが成功を収めるか、誰もが記憶から追い出したくなるような失敗として記録されるかは不明ですが、USDZ形式の利用が広くサポートされれば、それは多くの人々に役立つものとなることでしょう。