
著者:Takaaki Naganoya(Piyomaru Software)
監修:edama2氏
フォーマット:PDF 561ページ+Zipアーカイブ
内容
macOSのAPIであるCocoaをAppleScriptから利用し、macOSの持つ強力な機能をアプリケーションの補助なしに直接呼び出せる「Cocoa Scripting」は、日々の業務やデータ処理に、たいへん強力な武器になります。
この、Cocoa Scriptingについてはとくに日本語の書籍が存在しておらず、これまでは「Xcodeの使い方、GUIの作り方、各メソッドの使い方……」といった、体系がまったく異なるObjective-Cの入門書で断片的に情報を得ることしかできませんでした。
本シリーズは、Cocoa APIの使い方をAppleScriptに合わせて解説。とくに、Objective-C/Swift入門書にある膨大な「Xcodeの使いこなし」部分は覚える必要はありません。図を中心に説明することで、難解な概念を理解しやすく解説します。
Vol.4では、 System Hardware & Software Informationを解説。AppleScriptで環境情報を取得することは、とても大事なことです。そして、この環境情報を取得したScriptを書けるかどうかというのは、自分1人のためだけの環境だけでなく、他のユーザーの環境下においても所定の動作を行えるかどうかを左右します。
この手の情報は、いわば「秘伝のタレ」ともいえるもので、あまり外部に出したくないノウハウの塊でもあります。筆者が何を気にしていて、つねにどういう種類の情報を日常的に調べているかが丸わかりです。
とくに環境情報が大事になるのは、GUIアプリケーションをAppleScriptで作る場合です。
実行中のユーザー名は必須。実行中のハードウェアのマシンIDを取得して、ノート型なのかデスクトップ型なのかを判別。特定の異常動作を行う機種の判定を行うとか、速度の遅いマシン用に軽くした処理を行うとか。
GUIアプリケーションを作らなくても、普通のAppleScriptでも環境情報はとても重要です。とくに、画面のサイズや個数。画面解像度がRetinaかどうかなど、画像処理を行ううえでたいへん重要な情報です。OSバージョンのチェックなども、割と行うことの多い処理です。
目次
1章 入門編
Cocoa Scriptingの概要
Cocoa Scriptingに適したmacOSについて
プログラミングスタイル
情報の調べ方
ヘッダーファイルの歩き方
2章 実践編
Cocoa Scriptを実際に動かす
Objective-CのCocoa呼び出し記述をAppleScript記述に翻訳する
基礎的なCocoaオブジェクト解説
AppleScriptとCocoa間の オブジェクト変換
Cocoa Object同士の変換、生成
3章 System hardware Information編
Hardware Information
ハードウェア情報全般
Mac本体の型番、モデル、シリアルナンバーなど
CPU, RAM関連
バッテリー、電源関連
画面関連
サウンド入出力関連
Bluetooth関連
温度センサー(SMC)関連
Modifier Key入力チェック関連
液晶バックライト関連
光学ドライブ関連
4章 System software Information編
Software Information
OS Version
マシン名
URL Protocol <--> App
Network Information
Runtime environment Info
Dark / Light Mode
最近使った項目
Time Machine (Backup)
ログイン項目
ユーザーアカウント
デスクトップピクチャ
システム環境設定
Notification
Night Shift
Launch Service
Dock, Dock Icon
警告音
マウスカーソル
ステータスバー・アイテム
スリープ/ウェイク、終了、再起動の実行
スクリーンショット
システムログ
キーチェーン
言語環境
Input Method
Text To Speech
プリンタ
フォント
5章 Application Information編
アプリケーション・プロセス情報
アプリケーション・バンドル内情報
アプリケーション・バイナリ対応CPUアーキテクチャ
アイコン
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