PDFView上で、カスタムURLプロトコルのURLリンクを含むPDFのリンクをクリックした場合に、展開されたリンクデータが途中で途切れるバグ(だか仕様だか)がmacOS 12.3beta 1で修正された…ように見えます。
なんの話だか、詳細が説明されなければわからないことでしょう。以下に詳細を示します。
macOS標準装備の「プレビュー.app」では、カスタムURLプロトコル入りのPDFでリンクをクリックしても反応しません。macOS標準装備のPDFビューワでこうしたPDFのリンクを拾わない、というAppleのセキュリティ上のポリシーを通すことについては、それはご勝手にすればいいでしょう。
ただ、だからといってPDFViewというOSの部品レベルでそれを阻害するような機能を実装するというのは、「やりすぎ」であり、「起動しないコンピュータ、動作しないコンピュータを作れば100%セキュリティを守れます!」というどこかの責任者のバカみたいな主張をバカな現場がそのまま実装したというだけの話です。
プレビュー.appなんて「よくわからない人」が使うPDFビューワーであり、文化的な最低限のレベルを満たしている人類は普通にSkimを使います。このバグによってSkimにまで影響が出て、基本的人権ともいえるPDFブラウジングが阻害されたため、「直してくれ」と要求した次第です。
2019/11/29 macOS 10.15でPDFView経由のURLイベントが正しくデコードされないバグ
macOS 10.15でこのバグ(だか仕様変更だか)が発生してAppleにバグレポート。macOS 10.15はそういう勘違いで独善的な仕様変更のオンパレード。macOS 10.15は本当に腹のたつアップデートでした。
そして、待てど暮らせど直る気配もなく、急にレポートがきて「いまごろ、何の話だ?」と、驚いてしまったほどです。
本バグ(と、自分は位置付けている)レポートは、「applescript://」URLリンクを埋め込んだPDFが、macOS上でリンククリックすると、Script Editorにその内容がすべて転送されず、途中で途切れるようになったという現象についての抗議です。
勝手に仕様変更だかバグだかを作ったのはAppleであり、その修正までに2年かかったというバカみたいな話です。
macOS 10.15:PDFViewのバグ発生を検出、Appleにサンプルコードつきでバグレポートとして報告する
macOS 11:バグ継続
macOS 12:Beta 3でバグが修正されたことが通告される
勝手に仕様変更だかバグを作ったのはAppleなのに、利用者がその不利益を被って、多大なる労力を要求されるってなんなんでしょう、、、
PDFViewでPDFを表示する程度のシンプルでおかわいらしい内容のテストプログラムを作ってあったので、Xcodeでビルドして実行してテストしてみました。まだ、すべてのPDFでチェックしたわけではありませんが、いまのところ「いい感じ」に見えます。
この、Apple純正のバグをApple様に直していただいて、そのことをApple様に感謝しなければいけないのでしょうか? なんというマッチポンプ。もしかして、組織のどこかの人たちが善意で直してくれたのかもしれませんが、自分には知る由もありません。
ちなみに、SkimについてはmacOS 12でカスタムURLプロトコルリンクのPDFを問題なく処理できることを確認しています。
この調子で、PDFViewのcurrentPageがAppleScriptにまともにブリッジされていない件についても修正してくださるとありがたいのですが、どんなもんなんでしょうか。