Tanzakuの実証試験用バージョン「Tanshio」の配布を開始しました。Tanzakuは、Piyomaru Softwareが開発中の自然言語インタフェース系自動処理プログラムの最新シリーズです。
# Tanzakuの派生シリーズや実験プログラムは「Tan-XXX」と命名します。
TanshioはTanzakuで予定している各種機能の縮小版をひととおり実装して、使い勝手を調べたりユーザー環境でうまく動作するかといったことを検証するためのものです。本バージョンには2020/1/31までの動作期限を設けています。
–> Download Tanshio(70KB)
Tanzakuの動作原理は、「ファイル名にユーザーが行いたい内容を記述することで、Tanzakuプログラムがそれを解釈して実行する」というものです(Talking Droplet)。
Tanshioでは、指定アプリケーションのメニュー項目をファイル名に記述することで、その項目をクリックします。
アプリケーション名>メニュー名>メニュー項目名1>メニュー項目名2
のように、階層メニュー名称をファイル名に記述することで、一切のプログラミングなしにメニュー項目の自動クリックを実現するものです。プログラミングを一切行わず、ファイル名を付け替えるだけでメニューのクリックを行い、ファイル名の指定が正しくない場合にはアプリケーション名、メニュー名などをユーザーに問い合わせることで、正しいファイル名を自動フィードバックします。
コマンドをファイル名から取得し、ファイル名のつけかえにより動作を変更し(可塑性のあるプログラム)、いったんコマンドを受理したあとはツールのように振る舞うといったTanzakuの主な特徴を備えています。さらに、入力コマンド(ファイル名)を誤った場合にはユーザーに対して選択肢を提示して正しいコマンドへと誘導する仕様もこのTanshioに実装。実際に使ってみてウザくないかといった確認を行うためのテストベッドです。
動作OSバージョンはmacOS 10.14.6および10.15.xですが、10.14を推奨します。また、システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」で、「アクセシビリティ」「オートメーション」などの項目にTanshioを登録する必要があるため、実行・運用にあたってはシステム管理者権限が必要になります。
▲初期状態のTanshio
▲初期状態だとファイル名にアプリケーション名やメニュー項目名が書かれていないため、エラーになる
▲操作アプリケーション選択
▲操作メニュー選択
▲操作メニュー項目選択(コマンドにたどり着くまで繰り返し)
▲Tanshioが自分自身のファイル名を書き換え、正しく、アプリケーション名やメニュー名、メニュー項目名などが記入される。
この状態でTanshioを実行すると、目的のアプリケーションのメニューを操作します。
▲別のアプリケーションや別のメニュー項目をクリックするように変更したい場合にはファイル名を「Tanshio」のような短い名前に付け替えると起動時にアプリケーション選択/メニュー選択を行う
実際に使ってみて
同じメニュー項目をトグルで差し替えるような処理を行っているアプリケーションだと(例:CotEditorの「表示」>「行番号を表示」/「行番号を非表示」)、メニュー項目名をそのまま指定しても、実行2回目になるとメニュー項目が存在していないので、エラーになってアプリケーション選択とメニュー選択のやり直しになるようです。
なーるーほーどー(汗)
Dynamic Menu Clicker v2 – AppleScriptの穴 says:
[…] 先日リリースした「Tanshio」にこのDynamic Menu Clickerを仕込んであり、実際にいろいろテストしてみたところこのトグル式メニュー項目をクリックできないという問題が発覚したため、対処 […]
CotEditor PowerPackのPiyomaru Software内での位置付け – AppleScriptの穴 says:
[…] 具体例を言うと、Tanzaku用に開発した コマンド解析用簡易日本語形態素エンジン「easyJParse」。これはAppleScriptだけで記述した80行ほどの規模の形態素解析プログラムです。これをコマン […]