FileMaker Proの「すごいデータベース」のコンテストであるFM-1グランプリにおいて、Piyomaru Softwareの応募作品「FileMaker PowerPack」が、予選を通過し、決勝において仕事効率化部門の部門準賞を獲得いたしました。
FileMaker PowerPackは、CotEditor PowerPackと同様、Cocoa ScriptingのパワーをFileMaker Proユーザーに体感していただく技術的なデモンストレーションであり、かつ日常的にデータベース用のデータ作成などの作業に従事する人たちが便利と感じる(のではないか)という内容のScriptを収録したScriptサンプルデータベースに仕上がっています。
データベース上にサンプルデータを入れ、その場で実行して結果を確認できるようになっています。
内容はあっさり読めるように書いてあるものが多いので、入門用に見えてしまうかもしれませんが……実際にAppleScriptを「書ける」人間が読むと顔をひきつらせるような内容のものが多々入っています。作った本人としては「これを見て書けるようになるとは思わない」というレベル設定です。超絶レベルではないものの、アクロバティックなものが多いので。
技術的にも度肝を抜くような内容であり、178本のScriptを収録してはいるものの、本作品はあくまでFileMaker Pro上で動作するAppleScriptのコードなわけで、「ド派手で巨大で存在感はあるものの、さすがに大賞はとらないだろう」という味付け。本作品のレビュー記事は、文字数からBlog側で単純計算した読了所要時間が23分という大作です(通常の8倍のボリウム)。
それでも、FM-1グランプリの運営方針である「きちんと内容をチェックする詳細なレビュー」が行われおり、日本国内のFileMaker Proコミュニティのレベルを内外に示したという意味において、よそで真似できない「まっとうな」骨太のコンテストであったことを痛感。運営に携わられたお3方、関連スポンサー企業の方々に敬意を表します。
というわけで、このFileMaker PowerPackの書き換え方法や利用方法などを解説した「FileMaker PowerPack活用ガイド」を近日発刊予定です。技術的なレベルを下げて解説し、久しぶりにAppleScriptにさわるという方向けにレベル設定しています。完全理解というレベルでなくても、必要な書き換えはできるだろうという内容を目指しています。
そして、自分で作った作品の作者自身の解説のはずなのに、自分で書いていてとても大変です。「誰だ、こんなもの作ったのは?」という悪態をついてしまうほどですが、それは自分のことなので自業自得というところです。