予告されていたとおり、Apple Silicon(M1)搭載のMacが紹介され、macOS 11.0.1 Big Surの正式リリースが11/13(日本時間)と発表されました。11.0.1 Release Candidate 2が開発者向けにリリースされています。
Apple SiliconのMac版である「M1」を搭載したMacBook Air(ファンレス)、MacBook Pro 13インチ(USB x2の下位モデル)、Mac miniです。見た目や名前は変更されていません。
これまでのCPU移行と異なり、MacBook Air/MacBook Pro 13インチ/Mac miniともにIntel版を併売。
メモリが8GB/16GBとなっており、これはRAMをCPUに内蔵して高速処理させる(Unified Memory)ためにある程度「大容量メモリは搭載できないだろう」と予想されてきました。逆に、Intel Macよりも搭載メモリーが少なめでも効率的に動作することも予想していました(実際に動かさないとわからないですが)。
今回発表されたモデルの中にMac miniが入ってきたことは驚きでしたが、ほかは事前のリーク情報どおりです。
M1搭載機種のスピードについては実際に試してみないとなんとも言えません。Appleに自信はあると思われますが、今回の機種については初心者やよくわかっていない人が手を出すと「こんなはずじゃなかった」ということに。
初物M1 Macの注意点は、プリンタドライバや周辺機器(オーディオインタフェースなど)のデバイスドライバです。現状でIntel Mac用のドライバしか公開されていないため、少し古めのプリンタを利用している場合には工夫が必要になります(LAN上にプリンタをつないだ別のMacを用意し、フォルダアクションを用いて他のApple Silicon Macから書類をドラッグ&ドロップして印刷実行)。
macOS 11.0 Big Surについて、自分が確認している範囲ではおかしな動作が若干あります。iOSアプリケーションが動作するはじめての世代のmacOSなので、Mac OS Xでいえば「Public Beta」同然です(OSバージョンが0.x台ではじまるのはこれが初?)。
macOS 11.0 Big Surは、よくいえばmacOS 10.15 Catalinaの機能継続版。悪くいえばCatalinaで「なにこれ?」というおかしな仕様(PDFViewでPDF内のURLリンク処理が厳密すぎて使い勝手が落ちるなど)がそのままということです。
macOS 11.0から、AppleScriptは「iOSアプリケーションをコントロールする」という新たな課題を抱えることになります。現状ではGUI Scripting経由でしか操作できないはずなので、そのmacOS上の「異物」をどのように操作するか、そのノウハウの蓄積が必要です。