日常的に利用するAppleScriptは、macOS標準搭載のScript Menuに入れて使用しています。エンドユーザーに「Script Editor上で実行しろ」とかいうのは無茶ですし、「全部Appletに書き出してアプリケーションとして実行」とかいうのも、セキュリティ的な縛りが増えた環境においては、無茶な話です。だいたい、日常的に利用している数百本のAppleScriptを全部Appletに書き出すというのも(自動処理でできるけど)無茶な話です。
そのため、日常的に利用するAppleScriptは、個人的にScript Menuから実行していますし、Script Menuを「最終防衛線」として定義し、AppleがOSアップデートのたびに作成するバグに対して文句を言っています。Script Menu上で動かなかったら問題視しています。
さて、そこに新たな頭痛の種が舞い込んできました。ここ数日いじくりまわしているPowerPointです。
いつものように、Script Menuに操作系のScriptを入れて実行すれば、それでおしまい! というわけには行きませんでした。PowerPointの書類からTOCつきのPDFを書き出すAppleScriptを書いて、Script Menuに入れたら実行できなくなりました(途中までは実行できるのに……)。Script Editor/Script Debugger上では問題なく実行できるのに、です。
この場合、Script Menuがランタイム環境(実行環境)になるわけで、各種セキュリティ設定もScript Menuに対して行っています。AppleScript Appletを数百個自動生成できたとしても、数百個のAppletに対してすべてセキュリティ設定を行うのは現実的な話ではありません。Script Menuに対して権限設定をまとめておけたほうが便利です。
そのため、Script Menuには「オートメーション」「フルディスクアクセス」「アクセシビリティ」など考えられる一通りのセキュリティ設定が行われているわけですが、先のPowerPointを操作するAppleScriptが、Script Menu上からは実行が完了しませんでした。
どうもファイルアクセス権限に関する問題(Script Editor上から実行しても、初回はダイアログが出る)のようなのですが、この権限がScript Menuから実行すると取得できないようで…
この問題をAppleに報告すべきなのか、Microsoftに報告すべきなのか、現状だと判断がつかないところです(たらいまわしにされる予感)。
PowerPointなんか使う方が悪い、という話までありそうな、、、、
2023年に書いた価値あるAppleScript – AppleScriptの穴 says:
[…] PowerPointを操作するAppleScriptをScript Menuに入れて実行すると動作が完結しない問題 […]