外付けのSSDを用意してmacOS 13βをインストールして試しています。beta5あたりから「ソフトウェアアップデート」を実行しても最新版にアップデートできない、という問題に直面して首をひねっていたのですが…..これが、アップデートを呼び出す画面上のささいな操作方法の違いにより、EULAが表示される順路を通ってくればアップデートでき、EULAが表示されない順路だとアップデートされないということに気づきました。
つまり、「EULAが表示されない順路」を毎回行っていたら、えんえんとアップデート作業を行ってもアップデートされないという作りになっているようで……これが「βあるある」なのか、Appleがまともに検証していない証左なのかはわからないですが、「落とし穴」を開けたままリリースしている状態だと認識しています。
落とし穴を回避して、Beta 6にはアップデートできました。スクリーンショットの掲載はできないので、詳細に画面操作を掲載することはできませんが、EULAが表示されなかったらアップデートは(ダウンロードやアップデートしているように見える画面が出ても)失敗します。
実際に試してみると、依然としてmacOS 13上ではスクリプトメニューが動作しないことに気づきます。廃止とかいった状態ではなくて、明確に存在するのに動作しないという状況は、以前のβ版から変わりません。
スクリプトメニューは、macOSの中では割と技術的な側面ではなくセキュリティ面で問題になりやすい部品です。それなりの実行権限を持ったソフトウェアであり、悪用されると困ります。ふだん使っているメニュー表示のまま、別の悪意あるScriptを組み込まれたら、その強力な実行権限でいろいろ操作できてしまいます。
ただ、デフォルトではオフになっており、スクリプトエディタの環境設定からオンにする必要があるという、何もよく知らないユーザーからは「見えない場所」にあるので、問題にならないという程度の存在です。
そして、ショートカット.appのメニューという「機能的に似た同じようなもの」が出てきているため、これとの取捨選択といった話もApple社内では出ていることでしょう。
ただし、ショートカット.appは一見「いろいろできそうなオモチャ」ではあるものの、実際に使ってみると「まともに動かないクズ」「検索キーワードに画像とイメージと写真とか類語語バラバラに使いたがるクズ」なので、実際にはショートカットのほうが消えるべき存在です。実用性がさっぱりです。下手をすると、Automatorの置き換えにすらならないかもしれません。
そうした実用性皆無のオモチャと実際に使える道具のどちらを重視するのか、といった話になると、現在のAppleの体制ではどうも「実用性皆無のオモチャ」を選択しそうで困ります。
スクリプトメニュー自体、AppleScriptで作れないことはないので、いっそ「AppleScriptで書き直したスクリプトメニュー」というものを用意してもよいのかもしれません。あるいは、FastScripts 3のような同様のソフトウェアの利用を考えるべきなのかも。
macOS 10.13というリリース時に崩壊した悪夢のようなアップデート、そしてmacOS 13という新OSのバージョン番号。macOS 13には、「余計なことをしないで地道でまっとうなアップデートを出してほしい」と思っています。
▲個人的にスコアをつけている各macOSのβ版のクオリティ。macOS 13は「議論やすり合わせの欠如を感じる」「macOS 10.15以来の嫌な予感を感じる」「必要な仕事をしていない割に余計なことをやっている感じ。総じて、仕事をしている人間の人数が少ない雰囲気」な出来。現状では10点。β版の間は大人しくしていて、Release後に極端なやらかしが頻発する傾向にある昨今のmacOS