2002年に発表した人工知能インタフェース「Newt On」シリーズは、Newtonのアシスト機能をMac OS X上にAppleScriptで実装したものでした。当時はまだAppleScript Studioも存在していませんでしたが、UI部分ならびに日本語形態素解析部分をMicrosoft Word v.Xに行わせることで実現していました。
# 海外の人間に、実際に動かしているところのムービーを見せても信用されないのはなぜ?
翌年には、日本語音声認識によるコマンドセンター「符令韻投句」(ぷれいんとーく)を開発。いまのスマートスピーカーのような操作系を実現していました。これも、AppleScriptで開発。
これらのプログラムの市販化をめざしていろいろプロジェクトをすすめていましたが、当時の開発環境の不安定さとノウハウの蓄積がなかったことから、途中で頓挫してしまった経緯があります。
その後、AppleからSiriというかたちで、これらの自然言語インタフェース(音声/文字)を発展させたものがOSに添付されていきました。直接の技術的なつながりはありませんが、概念的なつながりはあるわけです。
そして、そうしたノウハウやさまざまな(Siriに対する)フィードバックを集約したプログラムとして「Tanzaku」(たんざく)を発表。Siriに見られる「繰り返し同じように音声で操作するのがかったるい」「繰り返し何回も実行するのが苦痛」「ファイルを扱う操作との相性の悪さ」といった問題点を根本的に解決するようになっています。
ただし、Tanzakuも何かの分野でユーザーからのフィードバックを反映させつつ「熟成」「機能追加」していく必要があるわけですが、なかなかそのような「場」を設けることができてきませんでした。
そこで、「書籍」(電子書籍)というかたちで、使い方や概念をわかりやすく説明しつつ、段階的に熟成させていくことにしてみました。「ファイル名をつけかえると動きがかわる! ラベルプログラミング」という電子書籍です。
ファイル名を変更することで、さまざまな動作を変更させられる「Tanzaku」(たんざく)を、楽しみながら使っていただける環境をご用意します。
ぜひとも、ご声援、ご購入のほどよろしくお願いいたします!