Amazon AWSでMacインスタンスが利用可能になって、約1年。当初はMacインスタンスにはMac mini 2018(Intel Mac)が採用されていましたが、M1 Mac miniを採用した「Amazon EC2 M1 Macインスタンス」が本日から利用可能になったと報じられています。
「利用可能なM1 Mac miniのスペックは8CPUコア、8GPUコア、16GBメモリ、16コアApple Neural Engine。これがThunderbolt経由で10GbpsのVPCネットワークと8GB EBSストレージに接続されています。」
とのこと。OSバージョンが書かれていませんが、macOS 11.xか12.xということになるでしょう。
サービス開始当初からM1 Macに言及していた割に提供が1年遅れたことについては、やはり「(AppleScriptや)shell scriptのようなプロセスを決め打ちで遅い高効率コア(IceStorm)で実行してしまう」というmacOS 11.x+M1の問題点(バグといってもいい)がmacOS 12で解消されるのを待っていたというところでしょうか?
ただ、基本単位が24時間で、それを超える分については1秒単位の課金。「瞬間的にMacを大量に用意して大量のデータを処理したい!」という用途にはいまひとつ(費用面で)使いにくいサービスでもあります。
最小単位が1時間とかだったら、いろいろ使ってみようという気になりますが、AppleのEULAをクリアするためにこのようなサービス形態になっているとかいないとか。
あらかじめ起動ディスクイメージを用意しておいて、必要なときに新規インスタンスをこれで起動し、所定の処理を行ったあとでデータをストレージに書き戻すとかいった使い方になることでしょう。
最小単位が24時間というのが、かえすがえすも……。
AppleScriptでこうしたサービスを利用する機会があるのかと言われれば、膨大な量のPDFを処理する必要がある場合などに、一時的にAWS上のインスタンスをかき集めて一気に処理するといったものが考えられるでしょう。
膨大なKeynoteやPagesのデータを処理する必要があって、そのデータ処理を行う……というケースもないことはなさそうですが、別にAWSを利用しなくても処理できそうな気もします(データ量次第です)。