Mac App Storeに新アプリケーション「Rename by contents」を提出しました。Now On Saleです。
論文PDFのリネーム用ツールであり、「PDFの1ページ目の一番大きな文字の文をファイル名として採用する」というものです。macOS 10.13以降用で、Intel 64バイナリでビルドしてあります。全部AppleScriptで書いてあるので、ARM 64e向けにビルドし直すのもとくに問題ありません。
このアプリケーションほか、小物アプリケーションをMac App Storeに提出する方向で作業をすすめていますが、今回の審査は一番手間取りました。割と日常的に使っている小物アプリケーションは、小物アプリケーションらしくいろいろUIの味付けを変えているのですが、そういうアレンジしている部分を「HIG(Human Interface Guideline)に反する」という理由でリジェクトされました。
たとえば、こうした小物アプリケーションの場合に、メインウィンドウを閉じられたくない(処理がめんどくさいから)という事情があり、メインウィンドウのクローズボタンを無効にしていることがよくあります。
ウィンドウさえクローズされなければ問題は発生しないので、クローズ機能自体にフタをしてしまえばよいという話です。ただ、HIGの原則からいえば「クローズボタンがないのはダメ」なので、Mac App Store版のアプリケーションではこの「クローズボタンの無効化」は禁じ手ということになります。
クローズボタンを有効化して、メインウィンドウが閉じられたらアプリケーションを自動終了させる処理をコピペで書き足して、最終的にリジェクトを回避できました。
ちなみに、これとほぼ同時に作りはじめた別のアプリケーション「Foreign Love」(指定アプリケーションを他の言語環境で起動)は、現行のSandboxの仕様上、Sandbox環境では機能を発揮できないことが判明してオクラ入りしました。
ほかにもこまごまとしたリジェクト理由でAppleのレビュー担当(名前は知らない。毎回違うはず)とやりとりしていましたが、正直なところ小さいアプリケーションをMac App Storeに通すほうが大変な気がしました。ただ、この手の申請作業に慣れてきたような気がします。
あと、XcodeのOSACompile ビルドオプション、「Save as Execute-only」でデフォルトだとビルド時に「ソースを開示したままビルド」になっているので、AppleScriptのコードを全表示させたビルドをさせようとするのに何回も煮え湯を飲まされました。とても怖いdeath。