力が入っているのか抜けているのかわかりませんが、スクリプトエディタのヘルプがOSのメジャーバージョンアップごとに更新されているのを見つけて驚かされました。
「スクリプトエディタヘルプ」(macOS High Sierra用)
「スクリプトエディタユーザーガイド macOS Mojave用」
「スクリプトエディタユーザーガイド macOS Catalina用」
などと、わざわざOSごとに更新され、日本語環境用に翻訳されています。ちょっと驚きました。
ただ、相変わらず内容は「は?」とか「えーー?」とかいう感想しか出てこないものなので、存在している以上の実質的な価値はありません。存在しないよりは数万倍よいのですが、「これを読んで使えるようにはならないだろー」という程度のものです。
▲macOS 10.13用スクリプトエディタユーザガイド。このScreen ShotのScriptは実際に動くので好感が持てるのですが、なぜかこれが次のOSから変更されています。単に「代わり映えしないから変更した」ぐらいの意図であればよいのですが、、、
▲macOS 10.14用スクリプトエディタユーザガイド
▲macOS 10.15用スクリプトエディタユーザガイド
冒頭から内容が、
「OS X 10.10 以降では、AppleScript に加え、スクリプト言語である JavaScript for Automation を使用してスクリプトを記述することができます。また、シェルスクリプトや、UserTalk などの他社製のスクリプト言語を使用してスクリプトを記述することもできます。」
とあり、「あたかもシェルスクリプトをOSA言語的に扱えるかのような間違った印象を与えてしまう」「UserTalk(Frontier)なんてもう誰も使っていないし、消滅して久しいぞ」といったツッコミを行なってしまうところですが、Apple社内の現場が内容のチェックをしないで秘伝のタレのように注ぎ足し注ぎ足しで更新しているだけだと痛感させられます。
内容は機械的に翻訳しているだけのようで、コンテクストメニューから呼び出せるApple純正のScriptはみんなローカライズされていない(事実)のに、ヘルプ内では名称などが日本語訳されて紹介されており、実際にコンテクストメニューを表示させると困惑させられること請け合いです。外注の翻訳会社のせいではなく、Apple側が何も指定しなかったので機械的に翻訳しただけでしょう。
▲macOS 10.15上のスクリプトエディタヘルプでは、コンテクストメニューの項目名が勝手に日本語訳されている。実物は英語なのに、、、、
▲実際にmacOS 10.15上のスクリプトエディタでコンテクストメニューを表示すると英語のまま
macOS標準搭載のコンテクストメニューScriptがあまりにも使えないので、全部捨てて入れ替えて使えるものを突っ込んだものが「Piyomaru Script Assistant」なわけですが、電子書籍のオマケとして付けたこのScriptもmacOS 10.13でいろいろ動かないものが出てきており、ちょうど機会があったので10.14/10.15用にアップデートしました(10.13対応はちょっとダメだと思います。バグの問題というよりも、絵文字の互換性がないので)。
CotEditor用のPowerPackの影響を受けて、そういう方向のScriptも突っ込んでいます。スクリプトエディタのコンテクストメニューから呼び出したAppleScriptから、スクリプトエディタのウィンドウをぐるぐる回してみようとしたら、ほとんど再描画されずに結果だけ表示されるという一幕もありました。